転職相談者
転職理由を面接で聞かれたときに何が正解なの?なんとなく理由はあるが明確には答えられないかも…。
こういった疑問に答えます。
✔︎本記事の内容
2.面接者は転職理由をなぜ聞くのか3つのポイント
3.転職理由を前向き思考にするポイント
※サンプル例あり
私は転職エージェント歴5年で年間600人以上の転職相談からの相談を受けています。
その求職者からのよくあるご相談内容として「転職理由」が挙げられます。
今まで何となく転職理由を設定していた方も是非この機会に面接で通過しやすい回答例を作る参考にこの記事をご覧ください。
1.「転職理由」を本音で話すべき3つの理由
「転職理由」は本音で伝えるべき。伝え方を工夫することで逆にアピールに繋がります。
転職理由は本音で話すべき理由は下記3点になります。
❷面接でのウソが入社後のトラブルの原因へ
❸実はよく聞かれる「転職理由」が重視されていないことも
❶面接で本音でないとすぐにバレる
面接官は主に人事や事業部長クラスの方が行います。
ベテランの社員であれば数人どころか企業規模によっては
数百人以上も面接対応をしています。
本音でないとボロが出て内定を取るのに遠くなります。
本音ではないことを話そうとする転職者の多くは「不自然な統一感のない話」になってしまいます。
転職理由で「仕事の領域を広げたい」と面接で言っているのにも関わらず、
実は「報酬を上げたい」という方がいます。
現職の将来不安から前向きに面接では話しようと思い、ついつい本音でないことを伝えてしまう多いです。
転職理由の「本音と建前」ランキング、トップ3(=エン・ジャパン調べ)
いやいや、そうは言っても「年収上げたいから転職しています」と伝えたら、
面接通過しないんじゃないかと思う方も多いと思います。
ただ、嘘で固めた転職理由を伝えて、その企業に運よく入社できても
転職理由の改善にはなっていないので、また不満が出て転職を繰り返す原因となります。
まずは、面接者にはウソはすぐばれてしまうと認識してできる限り正直に答える事をおすすめします。
❷面接でのウソが入社後のトラブルの原因へ
面接の際によく見られたいと転職理由だけでなく嘘を言ってしまうことがあります。
嘘がバレてしまうと大変な事態になりますので、ここで具体的にどんなことで言ってしまうことがあるのか一例を出します。
- スキルについてビジネス英語レベルで会話できる、未取得の資格を持っているなどと言ってしまう
- 経歴について出身大学、社歴の年数、入社してすぐに退職した企業経歴など今の会社からは解雇と言われているのに、自己都合退職として記載していた
- 条件について現在の年収について大幅な相違のある金額を伝えた他社から内定をもらっていないのにすでにもらっていると嘘をついた
「面接をまずは乗り切れはいいじゃん!」と考える方もいるかと思いますが、入社したあとにバレたりすると大きなリスクを覆うことになります。
嘘が万が一でもバレてしまった場合にどんなリスクがあるのでしょうか。
嘘の発言をしてしまい選考途中で見送りの可能性
面接中に嘘が発覚した場合、お見送りの可能性が高いです。
面接官が少しでも「嘘なのでは・・・」と思った段階で、信用されませんので自己分析をしっかり準備して置く必要があります。
試用期間中に「解雇」の可能性
正社員や契約社員として入社した場合、試用期間は数ヶ月の企業がほとんどです。
企業側は、試用期間内に本人の能力や面接中にヒアリングした内容に相違がないか判断しています。最近は嘘が発覚して解雇が認められる傾向もあります。
一番の不安は入社が取り消しになる可能性
内定後に事実と異なる記載がある場合、入社が取り消しになる可能性も十分にあります。
「経歴詐称」と判断され、外資の企業はよくリファレンスチェック(=求職者の上司や同僚から客観的な意見ヒアリングチェック)をすることがあるために履歴書や職務経歴書が異なることないように細心の注意が必要になります。
資格の有無やTOEIC得点などの提出を後日企業から言われることもあります。
入社後も解雇の危機があることの覚悟がなければ嘘はやめましょう!
❸実はよく聞かれる「転職理由」が重視されていないことも
「転職理由」だけで面接官の評価は落とすことはない
「転職理由」は過去の話、「志望動機」は未来の話になります。
つまり、過去から未来にかけての矛盾がなければ面接官への好印象になります。
下記はDODAmaps 【職種別】面接で重視するポイントについてです。
面接官が「あまり重視していない」項目として、実はすべての職種で「転職理由」が2位以内に入っています。
もちろん、的外れな転職理由の回答では論外ですが、それよりも未来への内容を重視される傾向があります。
とは言っても、転職理由が曖昧でまとまっていないと、面接官としては転職意欲がないとも判断されてしまうこともあります。志望動機と転職理由が統一されているのかかくにんをすべきでしょう。
「転職理由」だけで面接官の評価は落とすことはありませんので、嘘の転職理由ではなく、本音を正直に伝えるようにしましょう。
ではなぜ、面接官は転職理由を聞くのでしょうか。
必ず聞かれることだからこそ面接官の意図を把握していきましょう。
2.面接者は転職理由をなぜ聞くのか3つのポイント
転職理由を聞く理由は入社後も活躍できる人材なのかの確認である。
理由としては求人を出してて企業が採用しようとしているのは企業が成長したいからです。
具体的に何を判断しようとしているのか3つのポイントを挙げます。
2.入社後に早期で辞めてしまうことはないか?
3.転職理由を他人や会社など自分以外の責任にしていないか?
1.まず第一に採用してもいい人材なのか?
採用する理由から逆算すればこの人を採用したら会社の売り上げが上がるのか?
もしくはコスト削減ができるのか?人件費をかけてでも来てもらいたいと思ってくれるかが大切になります。
それなのに年収が下がったから、人間関係がよくない職場だったので・・・など
後ろ向きな回答でこの人を採用したいと採用企業側は思わないでしょう。
2.入社後に早期で辞めてしまうことはないか?
採用コストをかけている企業が多い中で、すぐに辞められてしまってはまた人材を探すことになり企業の損出は大きくなります。
社長や採用担当者は長く活躍してもらえるかを判断しています。
3.転職理由を他人や会社など自分以外の責任にしていないか?
採用において入社して欲しくない方の代表例として「他責思考の人」が挙げられます。どんな状況でも環境によっては他の責任したくなることもありますが、転職理由があまりにも他責であると評価としては次のステップに進むことはまずないと思っていいでしょう。
ここまでで転職理由は本音で、転職理由を聞く意図を理解されたと思います。
次はそれを踏まえて転職理由の作り方を解説します。
3.転職理由を前向き思考にするポイント※サンプル例あり
まずは転職理由は「常に前向きに」を念頭に置きましょう。
とは言っても転職をしようと思っているときは現職でも何かしらの不満があり、気分が下がっていることが多いです。面接でもついネガティブな発言も出てしまうこともあるかもしれないです。
解決方法は転職理由を前向きにすることです。
転職理由を本音でなおかつ前向きに伝えるための3ステップを説明します。
step
1転職したいと思っていることを書き出す
文章として書き出すことによってなぜ転職したいのかを明確にする
転職理由は表面的な不満が出てくることが多いです。志望動機への一貫性がなく面接官も矛盾に気が付いてしまうと、転職理由は本音ではないのでは?と疑いの目になってしまいます。
なので一旦自分の転職理由と志望動機が一貫性なのかを確認しましょう。
たとえば下記のようなことが転職理由として多いです。
ネガティブな表面的な転職理由理由例
・成果を上げても評価に反映されない、頑張っても仕方ない
・仕事にやる気が出ない、つまらない
・上司や社内の雰囲気が気に入らない、悪い
・仕事の業務量が多すぎる、残業が多い
・給与が安い、年収が上がらない
上記の例は一般的な回答になりますので、面接官は誰でも言えるような回答では魅力や人柄が伝わってこないという点も注意です。
まずは思っていることを書き出してみて、確認しましょう。
step
2入社動機から今それが叶わない状況へ変換する
現職(前職)の入社動機を書き出して、それが叶わない、できない状況になったことを付け加える
転職理由を考えるとネガティブな要素が多いですが、入社動機はポジティブなものが多いはずです。
具体例:
・バリバリ活躍して成長したい
・チームワークのよい雰囲気で、自主性を大切にしている
・事業を任せられるビジネスパーソンとして成長したい
・経営者に近いポジションで様々なことに挑戦したい
「+それができない環境になった」
ステップ1と同様に紙でも結構ですので入社動機を書き出して、それができない状況になったことを付け加える
step
3応募企業の志望動機につなげよう
前職での入社動機が一貫して続いていることを説明することで、前向きな転職活動であることをアピールすることができます。
❶「入社動機」が現職ではできない + ❷「ネガティブ転職理由」
=❸「今回の志望動機」応募しました
❶成長して結果出して評価されたい が現職ではできない
❷年功序列の風土があり、いくら若手が成果を出しても認められない
❸成果を正当に評価する実力主義の企業に転職したいと考え、貴社を応募しました。
一連の作成方法について記載しましたが、ネット上には転職理由の回答例が溢れています。
いくらきれいに転職理由を作っても本音でなければ、入社後にミスマッチの原因になる確率が高くなります。
各個人の入社動機は人それぞれですので、オリジナルの転職理由にて面接の際に話すようにしましょう。
「転職理由」は本音で伝えるべき。伝え方を工夫することで逆にアピールに繋がります。
転職理由をうまく志望動機に繋げることでことで前向きに変換することができます。
ぜひ自分のオリジナルの言葉で面接官に自分想いを伝えてみてください。