転職相談者
退職する際にはできれば円満退職をしたく、スケジュール感がわからない
円満に退職するために退職理由は、どうやって説明すればいいの?
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
円満退職のための切り出し方注意点3つ
退職をすることを家族にどう切り出すべきか
私は転職エージェント歴5年で年間600人以上の転職相談からの相談を受けています。
今回は『退職をうまく伝えたい!退職の切り出し方で事前確認【円満退職】』と題して、上司へ退職の意向を伝える適切な時期と方法、円満退職のための切り出し方の注意点をご紹介します。
退職を伝えるのは実際に円満退職するための第一ステップなので非常に重要にあります。注意すべきことも確認してもらい、最終的に退職を円滑に進めることができるように解説していきます。
上司へ退職の意向を伝える適切な時期と方法
内定が決まり、入社の意思を企業へ伝えたら、現職への退職の意向を伝える必要があります。まずは直属の上司に伝えることがベストです。
上司よりも別に同僚やさらに上の役職から伝わることは円満退職できなくなる可能性がありますし、その後上司にも伝えにくくなるので注意が必要です。
円満退職をするためにも時期と方法については最も重要になります。
上司に退職の意向を伝える際の適切な時期と方法をご紹介します。
退職を切り出す適切な時期
退職の切り出す適切な時期は1~2か月前です。
理由としては上司への説明会、退職手続き、退職引継ぎなど退職交渉後も行うことが多いので余裕を持つのであれば、1か月半以上前が理想になります。また、有給休暇を取得したい場合はさらに余裕を持って切り出す必要がありますので、スケジュールを確認しましょう。
なお法律上では2週間前に退職を申し出れば辞められると定められていますが、ここでは円満退職のために直前の退職を切り出すのは避けましょう。
どのように退職を切り出すのか
時間帯は午前中の早い段階もしくは上司の業務終了後の時間帯がベストです。
上司は日中だと忙しいからと後回しに対応されることがありますので、できる限り忙しい時間を避けるのが良いです。
どのように伝えるかについては下記2つのポイントを抑えましょう。
必ず辞意をはっきりと伝える
「お話がありまして、お時間宜しいでしょうか?」
と上司と相談の時間を設けます。退職する旨といつ退職希望なのかをはっきりと伝えてください。
もちろん退職が苦渋の決断である事を伝わるような姿勢で相手に伝えることが大切になります。引き留めの防止にもなります。
「退職したいと考えています」
ではまだ検討の予知があると思われてしますので、次のポイントに伝え方の例を参考にしてみてください。
転職理由は会社の不満を言わないこと
退職の伝えた際には必ず退職の理由を聞かれます。
「なぜ辞めるのか?」
「辞めて今後何するのか」
「条件検討するから待ってくれないか」
などは必ず上司から聞かれる鉄板のトークになります。
「一身上の都合」と統一して上司に伝えるのも可能ですが、円満退職することが難しくなることもあります。会社側も退職する理由を聞いて、改善するから残ってほしいと引き留めされる場合もあります。
円満な退職を目指すのであれば、理由は「今の会社では実現が厳しい事」を伝えるように意識しましょう。
会社の不満を言うべきでない理由
転職する理由を会社への不満とした場合には引き留めに合う確率が高くなってしまいます。
不満の理由を改善すれば(部署を変える・給与を上げるなど)、残ってもらえると思われるので円満退職がこの時点でできにくくなります。
会社への不満を言うと上司の印象はそもそも悪いので、「一身上の都合」避けるならば「今の会社では実現が厳しい事」を伝えるのが無難です。
この退職理由であれば前向きかつ、今の会社では実現が厳しい事を理由にする事で受け入れてもらいやすくなるので、退職の意向をくみ取ってくれる可能性が高いです。
また、簡単になりますが下記に退職理由の例を2つご紹介します。
転職理由の本音はもしかしたら給料が低い、残業・休日出勤が多い、人間関係が良くないなどかもしれません。しかし、円満に退職するのであればこのような不満な理由は、引き留めの原因なのでそういった場合は下記のように伝えましょう。
例文①
「今の職場に不満があるわけではないのですが、自分自身を見直し、将来を考えた結果、現在の仕事とは違う分野に挑戦してみたいという気持ちが抑えきれず退職を決意するに至りました。」
家庭の事情
「親の介護」という理由で退職する方も最近では増えつつある傾向です。現状をきちんと話し、納得してもらえる説明をすることが必要ですがひとつの理由にあるのであればこちらは納得してもらえるひとつです。
例文②
「両親が高齢となり今後介護をする必要があり実家に戻ることにしました。」
以上のように今の会社では実現が厳しい事を理由にする事で受け入れてもらいやすくなりますので参考にしてみてください。
円満退職のための切り出し方注意点3つ
円満に退職するために上司への切り出しの注意点が3つあります。
退職どころか転職自体ができなくなる可能性もあるので、注意しましょう。
メールでの退職の切り出しはNG
退職の切り出しはメールではなく対面にて行いましょう。
理由は、上司が一方的であると捉えてしまい、上司との関係が大きく悪化する事で、あなた自身が退職日まで働きにくくなってしまう恐れがあるからです。
切り出す際の話しかけ方に注意
「ご相談があるので時間宜しいでしょうか?」と切り出すのはやめましょう。
なぜ?
「ご相談」というワードは曖昧になるからです。曖昧というのは退職するときに引き止める余地があると相手に思われてしまう可能性があるためです。
メールや口頭でも「お話があるので時間をください」と社内のアポをメールで取る会社も多いかと思いますが、退職の話である旨は必ず伏せて、何の話か事前に知られないようにしましょう。
これは自ら相手に引き留め下さいと言っているようなもので、退職を切り出しにくい雰囲気を上司から作られてしまうことを避けるためです。
退職する決意が揺るがすに決めた段階なのであれば「ご相談がありまして・・・」とは言わずに「お話がありまして・・・」と切り出した方が良いといえるでしょう。
転職先を聞かれた際に注意
退職届が会社に受理されたと確認ができるまで、転職先は少なくとも会社の人には誰にも言わない方が良いです。
理由は下記の2点です。
・退職交渉で引き留めの材料となり、転職先のネガティブなことを言われる
・取引企業だった場合、自分への不利な情報を流される可能性がある
最悪の場合、圧力をかけられ転職の話がなくなることも
もし、聞かれた場合は「○○業界になります」と一言で伝え、それ以上に詳細は必要以上に伝えない方が良いでしょう。
退職をすることを家族にいつどう切り出すべきか
退職にあたってご家族にも理解をしてもらう必要があります。
転職は自分ひとりの問題ではないので、しっかりと伝える方法を確認しておきましょう。
下記が退職をすることを家族にどう切り出すべきかのポイントになります。
家族には転職活動前から伝えておく
まず、家族には転職活動前から伝えておくべきです。
理由は転職する事で「年収は大丈夫なのか?」「安定した企業であるのか?」「人間関係は平気なのか?」などでご家族はいくら自分が納得した企業であったとしても不安をまず持つようになります。
そのため、不安に思わせないためには転職活動前からお互いの価値観を共有しておくことが大切になります。転職活動がひとりではなくなり、転職企業が決まった際も後押ししてくれるかと思われます。
◆両親への報告を
自分の両親にはもう大人なんだから転職する報告なんてと思うかもしれませんが、いつになっても心配はしているものです。転職することは事後報告でもいいかもしれないですが、転職する人生の決断をしていますので必ず伝えるようにしましょう。
事前に不安であれば転職活動を開始する前から、あなたの価値観を伝えておくのもいいと思います。思わずいいアドバイスをもらえることもあります。
あなたが結婚している場合は配偶者の両親への説明が一番大変になります。
特に転職先の年収が下がる場合や安定性を見て、転職を反対してくる可能性が高いです。
根底にあるのはあなたに今のままでもいいんじゃないか?少しでもリスクのある道を歩んで欲しくないという「親心」でもあることを理解した上で下記を実践するしかないです。
1.転職する理由を論理的に伝えること
2.相手のわかる文脈で共感をもらうこと
3.信じてほしいとストレートに誠意をもつこと
こちらについては普段からの人間関係になってしまうのでこれを言えば大丈夫というものがありません。だからこそ日常生活から良い信頼関係を構築していくように意識しましょう。
まとめ
今回は『退職をうまく伝えたい!退職の切り出し方で事前確認【円満退職】』と題して、上司へ退職の意向を伝える適切な時期と方法、円満退職のための切り出し方の注意点をご紹介させて頂きました。
・まずは上司に、退職の切り出す適切な時期は1~2か月前
・上司の隙間時間に伝え、転職理由は会社の不満を言わないこと
・家族には転職活動前から伝えておくべき
転職活動は思っているよりも大変で、普段とは違い家に帰ってからや休日に転職活動をすることが多いです。なので無理をしない範囲で今のうちから準備を進めていくことをおすすめします。少しずつご自身のペースで次のキャリアをお考えておくことはこれからの時代必須になりそうです。
参考までに転職前にすべきことを記事にしたものを参考にしてもらえたらと思います。
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