
・就職先に職場はどんな環境なんだろう?
・資格取得済み、取得予定で将来について考えたい
こういった悩みに答えます。
私は転職エージェント歴5年で年間600人以上の転職相談からの相談を受けています。
今回は【電気工事士どんな仕事?】仕事内容や市場調査しました!
と題して電気工事士の仕事の環境や内容、市場調査についてご紹介します。
これを見ることで電気工事士の労働時間や平均年齢、職場環境などを確認することができます。
電気工事士の仕事について少しでも把握してもらえたらと思います。
令和元年度電気工事士の受験申込者の仕事先状況
受験者で一種と二種は共に「電気工事会社」が勤務する方が多いです。
電気工事士を受験する方は学生もいますし、仕事をしながら勉強されている方もいます。
まずは職業先の違いや受験動機について把握していきましょう。
電気工事士の受験申込者(就業者)の勤務先について
第二種電気工事士の受験申込者(就業者)の勤務先
実際に受験申込者で就業している方の仕事先としては「電気工事会社」が多く、次が「ビル管理・メンテナンス・商業施設保守会社」になっています。そのほかの勤務先が多いのは自身でDIYなどで取得される方も増えてきているようです。
第一種電気工事士の受験申込者(就業者)の勤務先
第一種電気工事士になると「電気工事士」が圧倒的な割合を占めています。また、「ビル管理・メンテナンス・商業施設保守会社」の2つで割合が7割近くを占めている特徴があります。
電気工事士の受験者の約72%が就業者、約23%が学生、約3%がその他になるので、社会人になってから電気工事士を取得される方が多いデータもあり、入社後に電気工事士を取得される方も多いです。
電気工事士の受験者の応募動機について
これは一目瞭然ですが、電気工事士を受験した動機の6割以上が資格が必要な職務についた為ということから仕事を初めてから資格が必要になっているのが分かります。
意外と給料や収入を上げることが1割程度でもあり、仕事内容のために応募されていることがみてとれます。
次に電気工事士の労働時間について把握していきましょう。
電気工事士の労働(仕事)時間
電気工事士といってもさまざまな仕事があります。
今回は大きく3つに分けてみて各10社分をピックアップしてグラフにまとめてみました。
②ビルオフィス・テナント・商業施設の仕事
③鉄道の仕事
①住宅・戸建ての仕事を扱う会社の労働時間
住宅や戸建ての仕事の一部には家電量販店でエアコンを買われた人の家まで配送し、取り外し・取付けなども含まれるために割と時間が安定している傾向があります。
ほとんどの会社が朝は8~9時頃が始業になっています。就業時間は17~18時頃が多くなっています。夜はどの会社も、遅くまで工事することはないようです。
平日は多くの方が仕事をしていることが多いために家にいないので、平日よりも土日などに集中することも多いのが特徴です。
残業に関しては作業内容が一定の量になることと、事前に工事内容が決まっているので残業が急にあるようなことは少ないです。
②ビルオフィス・テナント・商業施設の仕事を扱う会社の労働時間
ビル管理関連の仕事では、文字通りビル自体のメンテナンスや管理をするのが仕事になります。
ビル管理を扱う場合は、場所や施設内の設備にもよりますが1日中勤務時間となるケースもあります。土日祝日休みという勤務形態は少なく出勤日をシフト制になることが多いです。特に病院や工場管理などはそのケースがあります。
稼働時間が異なるために、働く時間に施設によって大きなバラつきがあります。
また、上記の棒グラフ中でも9時~18時や8時~17時など時間が固定している企業でも、月に1回や数回は定期点検などがあることが多いので残業や深夜業務が発生することもよくあります。
③鉄道の仕事を扱う会社の労働時間
鉄道の工事では、電車に電気を送るための架線工事、架線の張替え工事、踏切や駅構内の照明工事などがあります。
夜間作業が多いのが鉄道の電気工事士の特徴です。
上記の棒グラフを見ると勤務時間は安定しているように見えていますが、最近はこのような日中作業の求人票が増えているように思えます。電車が動いている中にもちろん作業はなかなかできないので、現場の工事によってはよく夜勤勤務があることは認識しておくべきです。
しかし、交通インフラに関わる仕事なので、鉄道自体が無くならない限り、自分たちの仕事も無くなることはないという安定面もメリットとしてはあります。
労働時間については働く現場によって異なるために事前に仕事の内容について自身の働き方などについて見直しをして選ぶようにしましょう。
電気工事士の労働時間の確認ポイント
電気工事士として労働時間について確認すべきポイントをまとめました。
確認ポイント
・業務内容の詳細が明確もしくは面接中の説明があるか。
・1日の業務スケジュールなど記載があるか。
・残業時間を載せているか。
曖昧な管理体制であればあるほど企業側の求人票は上記のポイントが煩雑になっているケースが多いです。
もちろん現場によっては夜工事も当然ありますし、残業がない会社は存在しにくいので会社の体制や業務中の雰囲気も文章では分からないこともあるので、面接など現場で確認も必要になります。
電気工事士の平均年齢・年齢層
電気工事士の平均年齢はどのくらいだと思いますか?
職場の環境やどんな方が働いているかは知りたいことの一つかと思います。
〜結論〜
電気工事士の平均年齢40.9歳
電気工事士の年齢層は50代までほぼ均等
この数値についてより具体的に説明していきます。
平均年齢・年齢層は?
電気工事士の平均年齢40.9歳
賃金構造基本統計調査 電気工(男)より
まず、こちらの平均年齢を見てみて高いと思いましたか?
これからこの業界で仕事をする方やすでに同業の仕事をしている方ではそれぞれ異なる意見になりそうです。
2019年の賃金構造基本統計調査では平均年齢約40.9歳になります。
女性の場合35.0歳になります。
平均年齢が約41歳というのは全業種の平均年齢と同等くらいなので、特に年齢層が高い職業でもないです。
電気工事士の平均年齢(年度別)
過去9年の電気工事士の平均年齢の折線グラフになりますが、ほとんど変わらず40歳前後となっています。
電気工事士の職場は数字上で全国平均としてみてみると極端に偏りがある職場環境ではないことがわかります。むしろ他の一級建築士や理容・美容師、タクシー運転者などの業界の方が偏りがあります。
令和元年度 電気工事士の年齢層割合(男)
電気工事士の男性の場合、年齢層は40代まで大きな変化がなくまんべんなく人数がいます。
30代まで方が、より選択肢があり、就職・転職しやすい状況は他業界とも変わらないので若干人数が多いようです。ただ、それでも40代でも人数は変わらない傾向になっています。
もちろん40代や50代といっても未経験で電気工事士になっている方はいます。
経験がない分は体力があったり、現場でも危険を伴う仕事でも受け入れられる人であれば採用されることは十分に可能性がある業界です。
令和元年度 電気工事士の年齢層割合(女)
電気工事士の女性の場合は40~44歳の電気工事士の方が34%と他の年齢層と比べても大きな割合で仕事をされていることが分かります。
現場では体力仕事になるので男性より全体人数としても少ないのがあります。最近では女性の雇用も積極的に採用している企業も増えているのでチャンスがあります。
求人票の年齢不問募集は本当なのか?
平成19年10月から雇用対策法が改正されて事業主は労働者の募集及び採用について、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならないこととされ、年齢制限の禁止が義務化されました。
求人票は年齢不問としながらも、年齢を理由に応募を断ったり、書類選考や面接で年齢を理由に採否を決定する行為は法の規定に違反となっています。
参照:厚生労働省
この法律が制定されたことによって求人票には「年齢不問」が多く見受けれれるようになりました。
年齢不問なのに書類選考が通らないことも!?
年齢不問だから企業に応募してみたが、書類選考が通らないこともよく聞きます。
電気工事会社は人手不足が続いているので、年齢を制限することで応募自体がそもそも来なくなるという現実もあるようです。
そのために本音と建て前になりますが、年齢不問と表記するしかない状況に業界全体がなってしまっているので、見極めが分かりにくくなってしまっています。
ポイント
・求人票に記載するときは基本的には年齢制限を行うことができない
・年齢不問の募集が必ずしも年齢不問とは限らないの見極めが必要になる
・転職エージェントなどで転職のプロにアドバイスをもらうのもひとつ
転職エージェント利用する理由についても併せて確認してみてください。
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未経験と無資格の募集による企業側のホンネ
入社した後にこんなはずではなかったと思わないためにも今から入社後の仕事についてイメージしておくことが大切です。
募集している企業側のホンネを覗いてみましょう!
未経験の募集での企業側のホンネ
まず、企業側は下記のような方を求めていることが多いです。
・「将来のために手に職をつけて、仕事がしたい。」
・「電気工事の資格を活かして活躍したい。」
・「技術の幅を広げたい・もっと色んな工事をやってみたい。」
・「工事や電気に興味を持っている方」
・「分からない事は積極的に質問できる方」
電気工事士の資格を持っていて、経験がない方でも上記にような考えを1つでも持っていれば、現状としては「給与」「勤務地」「業務内容」にこだわりがなければ就職先に困ることはないです。
企業としては人手不足なので、未経験でも電気工事士の資格を持っている方が入社してくれたら嬉しいと思っています。
具体的に仕事内容としてはほとんどの企業が入社後はOJTという形で、現場で社員の工事作業を補助しながら、仕事を身に付けていく形になります。
ビル住宅の電気配線・設備工事、工場の電気配線・設備工事、受変電設備工事など企業の仕事内容はそれぞれ違いますので、内容についてはこちらも参考にしてもらえたらと思います。
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現職中の現場の方としては早く仕事を学んでもらい一人前になりたいと思っている方が非常に好まれるケースが多いです。
無資格の募集での企業側のホンネ
次に無資格での募集についてですが、無資格でも歓迎するくらい現場が人を募集しています。
どんな方を募集しているかというと
・「コツコツと真面目に取り組める方」
・「工事や電気に興味を持って学んでいける方」
・「挨拶やコミュニケーションができる方」
電気工事士の無資格での採用の場合は、基本的に入社後に資格を取得してもらいたいので資格取得支援として、講習費・受験費を全額当社で負担してくれる企業もあるくらいです。
まだ、資格を持っていなくても電気工事士の資格を今後取得して活躍したい方は、電気工事会社関連の企業に入社してから資格取得する形もありです。
資格も持っていないし未経験で本当に活躍できるか自信ない方もいらっしゃるかと思いますが、最近では「無資格×未経験者」での募集も多くありますので、自分のライフスタイルに合わせて、スキルアップをすることも可能です。
まとめ:電気工事士の仕事について少しでも把握しよう!
今回は【電気工事士どんな仕事?】仕事内容や市場調査しました!
と題して電気工事士の仕事の環境や内容、市場調査についてご紹介させて頂きました。
電気工事士の仕事についてこの記事だけでなく、市場分析や他社の比較をしてみましょう。きっと自身の立場や市場価値に気がつけることができたら、前進していると思います。
ちなみに、当ブログでは、転職するつもりでなくても転職サイトなどへ登録しても良い理由3選について解説しています。
市場価値を把握する一つに転職サイトの利用方法があります。今回の仕事内容を把握できた後は自身のことを振りかってみましょう。
今回は以上です。