転職相談者
・定年後も時短勤務希望などで就業先を見つけたい
・今後のキャリアップ成功例を知りたい
こういった悩みに答えます。
私は転職エージェント歴5年で年間600人以上の転職相談からの相談を受けています。
今回は【第三種電気主任技術者の転職市場を解説|定年以降も採用雇用あり】と題して第三種電気主任技術者の市場価値や転職市場状況、転職成功例などをご紹介します。
第三種電気主任技術者の市場価値
第三種電気主任技術者は現状として非常に市場価値の高い資格になっています。電気主任技術者資格を活かして転職したが何十人も年間でいます。
まずは市場価値をご紹介させて頂きます。
電気主任技術者有資格者は不足する見込み
電気主任技術者の人材不足はもうすでに市場の問題になりつつあります。
2045年に第二種電気主任技術者は約2000人の不足、第三種電気主任技術者約3900人の不足の見込み調査結果が出ています。
参照:経済産業省 産業保安グループ電力安全課
再生可能エネルギー分野の人材不足転職市場
特に再生可能エネルギー業界での市場価値が高まっています。
電気主任技術者の転職求人数としてはマイナビ転職を参考にすると下記数値が見られた。
キーワード検索にて「電気主任技術者」170件「 電気主任技術者 太陽光 」26件と出てきます。
人材紹介会社は約2万社ありますので、この電気主任技術者の求人はさまざまな企業が保有しています。
次にその再生可能エネルギー業界の転職市場価値について詳細をご説明させて頂きます。
再生可能エネルギー業界の転職市場価値
結論、再生可能エネルギー業界は第三種電気主任技術者の転職は勤務地が問題なければ求人多数あります。
今後も太陽光発電所や風力発電所の求人案件は市場に出てきます。
再生可能エネルギー分野についてエネルギー基本計画により2030年度に向けて、再生可能エネルギー22~24%の国内普及率向上を設定しています。
2016年から2045年にかけて第三種電気主任技術者のの人数が人口減少と業務ビルの増加需要、再生可能エネルギー保守管理の需要増加によって不足すると言われています。
人数にして3900人近くになります。
いますぐ3900人が必要というわけではないですが、今後も特に高齢化に伴う退職のタイミングで15年以上に渡り安定的に求人が出てきます。
ここでは特に再生可能エネルギー分野の電気主任技術者のメリットとデメリットをご説明します。
再生可能エネルギー電気主任技術者のメリット
再生可能エネルギー電気主任技術者の主なメリットになります。
メリット
1.受電設備の電気主任技術者よりも年収が高い傾向
2.国、政府が20年間のFIT制度により発電所の長期雇用
3.夜勤勤務、労働条件などが緩和されるケースがある
1.受電設備の電気主任技術者よりも年収が高い傾向
発電施設の太陽光発電所などはビルや商業施設など受電設備よりも年収が100万円近く提示が違う場合も良くあります。
太陽光で発電した電気を固定価格買取制度に基づいて利益が生まれます。施設などを管理するだけでなく利益が出るために年収が高い傾向にあります。
2.国、政府が20年間のFIT制度により発電所の長期雇用
「固定価格買取制度」の導入により日本は2030年までに再生可能エネルギー比率を22~24%を目指す目標が制定されています。
そのために、20年間運用までは発電所の売電収益を事業者は受け取ることができるので長期的に雇用が安定しているといわれています。
引用:経済産業省資源エネルギー庁『再生可能エネルギー固定価格買取制度ガイドブック2019年度版』
20年後も再生可能エネルギー比率を22~24%を維持する必要があるために、「固定価格買取制度」が終了後も小売電気事業者等に売電することが可能なために一生涯の仕事して勤務が可能な事業といえます。
3.夜勤勤務、労働条件などが緩和されるケースがある
太陽光発電所について基本的には太陽の出ている時間のみ発電しているために夜勤勤務はありません。発電所の勤務のために安定的に稼働ができるようになるとそこまでメンテナンスをする必要がないと言われています。
再生可能エネルギー電気主任技術者のデメリット
再生可能エネルギー電気主任技術者の主なデメリットになります。
デメリット
1.発電所の場所から2時間圏内という制限
2.法律が整備されていないことが多い(時間外勤務など)
3.屋外での業務が伴う(地域によって異なる問題)
1.発電所の場所から2時間圏内という制限
太陽光発電所、風力発電所、水力発電所、これらと連系する設備では発電所までに2時間以内に到達できる場所にいる必要があります。
2.法律が整備されていないことが多い(時間外勤務など)
太陽光発電業界は2012年のFIT制度から急激に建設導入が進んでいるために保守管理の基準が企業ごとに異なることがあり、企業によっては草刈りやパネル掃除まで業務を含んでいる企業もあります。
これは実際に電気主任技術者として太陽光発電所でお仕事されている方にお聞きしましたが、自分たちで決めながら試行錯誤している状態と伺いました。
3.屋外での業務が伴う(地域によって異なる問題)
もちろんですが、外での仕事の為に暑い日、寒い日も外で保守管理業務があります。台風や雷、雪などの災害によって緊急対応などもありますので、屋外での業務であることの認識が必要になります。
近年は温暖化が影響しているといわれていますが、気候変動に左右されることが多くなりましたので、電気主任技術者の業務の範囲も変わってくるかもしれないです。
第三種電気主任技術者が転職成功した事例
それでは次に第三種電気主任技術者が転職成功した事例をご紹介します。
2つの具体的な事例を取り上げていきます。
事例①第二種電気主任技術者取得
第三種電気主任技術者として勤務、3年前から第二種電気主任技術者の資格勉強を始めた56歳の方になります。
50歳の際に第三種電気主任技術者を取得後、保守管理業務を行うために転職しています。第二種電気主任技術者を取得するために第三種を合格後も勉強を続けて無事に合格。
今後定年が60歳を迎えるのでそれ以降年収が3割〜4割程度になるのが分かっていたので第二種電気主任技術者を取得を決意。たまたま近くの太陽光発電所の建設が始まるタイミングで知り合いからの声がかかり、65歳以降も勤務が可能、現職以上の年収提示、長期的にも雇用が見込まれるために転職を決意。第二電気主任技術者の資格保有と第三種電気主任技術者での実務を経験していたこともあり即内定。面接と言うよりは条件相談のような形での打ち合わせであった模様。
未経験ではあったが、年収アップと長期勤務を叶えることができた転職事例です。
ポイント
・より市場価値の高い第二種電気主任技術者を取得する勉強を続けた
・長期雇用の可能性が高い太陽光発電所を転職先に選んだ
事例②転職サイト利用
転職サイトへは2年前から登録していた45歳の方になります。
今後定年のことや現職の業績不安が頭をよぎっていたために転職サイトにて常に情報収集。転職時期はいい企業あれば転職したいと思いつつ特に面接などはせずに2年間が経過していました。
45歳を迎えていよいよ会社の業績が悪化による賞与金額が下がったタイミングで、実際に応募をスタート実施。その時点では2年間良いと思う企業を目星をつけていたので転職サイトより10社応募。面接へは2社進むことできて最終的に内定が1社獲得できた。年収も維持することができてスムーズに転職することができた事例です。
ポイント
・事前に情報収集をしていたので、市場価値を理解することができた
・会社業績が悪くなっても慌てずに転職活動ができた
事例③転職エージェント利用
現職の雇用条件が悪化に伴い転職エージェントへ相談した61歳の方になります。
現職で第三種電気主任技術者の資格を活かして仕事をしていたが、業績悪化に早期退職の辞令があり、すぐに転職しないといけない状況に。急遽転職エージェントへ登録。できるだけ早く転職を希望していたが、条件としては年収維持したい希望があり最初はハローワークを利用していたがなかなか求人がなくて苦戦されていました。勤務地を広くすることを転職エージェントを数社登録した際に伝えることで求人をいくつかご紹介もらうことができて3社応募。面接には1社進むことできて、そのまま内定を獲得しました。勤務地を広げたことにより応募数が増えて転職することができた事例です。
ポイント
・勤務地希望を広げて応募数を増やすことができた
・転職エージェント経由にて自分だけでなく専門のコンサルタントに求人を見つけてもらった
電気主任技術者の求人はいつも転職市場にあるとは限らないので常に転職活動をしておかないと事例①のように成功することは難しいです。また、事例③も1社内定が取れていますが内定が取れない場合は職を失い兼ねません。いつどうなるか分からない世の中なのでいろいろを情報収集するために登録しておくことをおすすめします。
具体的には次の章でご紹介させて頂きます。
キャリアアップするためのおすすめ転職エージェント
結論としては求人情報をいち早く取得できる環境を整えておくことがキャリアアップの近道になります。
キャリアアップするためには現職残る選択肢ももちろんありですが、転職市場を知っておくことも必要になります。
「現在の電気主任技術者の採用ニーズや年収帯などを把握していますか?」
もし分からないままに現職に残る選択をしているのであれば大きな間違いになります。
転職サイト自体に大きな差はあまりなく、それよりもどれだけ早くよい求人情報を取得できているかで変わってきます。
電気主任技術者のニーズは先ほども話した通り、高齢化に伴う後任の求人ニーズが今後多くなってくるために、いかにしてそのニーズを認識しておけるかになります。
また、現職と比較してみて条件などを比較することで今後のキャリアアップの参考にもなります。
具体的な今後の行動することとしては下記3点になります。
①実績も豊富な大手転職サイトにいくつか登録
②新規求人を常にメールで届くように設定
③情報しながら自分の理想の転職軸を設定
この方法であれば働きながらでも今後のキャリアアップについて検討ができます。
多くの転職成功した方は数年前から転職サイトに登録しておいていざという時に情報収集が完了しているのでより良い条件の企業へ転職ができます。
まだ、自分が何も動いていないのであれば今すぐに行動して、他の人に差をつけましょう。
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まとめ
・市場価値は非常に高い状況のまま(2045年までに3900人以上不足)
・第三種電気主任技術者の転職は勤務地問題以外は求人多数あり
・転職成功した事例として転職サイト・エージェント利用が有効
第三種電気主任技術者は今後も採用枠が多くあり、今すぐではなくとも情報収集次第で将来の転職成功確率が変わってきます。「転職活動」をスタートしておき市場状況を常に把握しておきましょう。