電気保安

電気主任技術者(電験)の仕事内容・キャリアアップまとめ|大変なの?

  1. HOME >
  2. 電気保安 >

電気主任技術者(電験)の仕事内容・キャリアアップまとめ|大変なの?

転職相談者

・電気主任技術者の資格を取得した、取得予定だけど実際にどんな仕事なのか知りたい
・電気主任技術者としてのキャリアプランを教えてほしい

こういった悩みに答えます。

私は転職エージェント歴5年で年間600人以上の転職相談からの相談を受けています。

今回は【電気主任技術者(電験)の仕事内容・キャリアアップまとめ】と題して電気主任技術者を活かしてできる仕事内容や人材不足の電気主任技術者のキャリアアップの仕方などをご紹介します。

1.電気主任技術者の資格について

電気主任技術者の資格について仕事

そもそも「電気主任技術者」ってどんな仕事なのかについて解説していきます。

すでに分かっている方は3つ目の「人材不足の電気主任技術者のキャリアアップの仕方」を参考にしてもらえたらと思います。

周囲に「電気主任技術者」という職業をしている方がいましたらそれは幸せなことです。
電気主任技術者として資格を取得されるきっかけのほとんどは周囲の方の影響や学校で資格取得を促進されたことがきっかけになります。

世間体としても認知度が非常に低い仕事になりまして、経済産業省も今後認知度を上げるために施策を行う予定のようです。

電気主任技術者の資格取得は難易度が高い分類になりますが、非常に今後ニーズが高まる65歳以降でも仕事ができる職業といえます。

具体的には下記3点を記事にしました。

・(第一種、第二種、第三種)電気主任技術者の資格の違い
・電気主任技術者の資格合格率8%
・電気工事士と電気主任技術者(電験)の違いは?

1-1.(第一種、第二種、第三種)電気主任技術者の資格の違い

(第一種、第二種、第三種)電気主任技術者の資格の違いは扱える工事の範囲が異なります。

電気主任技術者(でんきしゅにんぎじゅつしゃ)とは、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、設置者が電気事業法上置かねばならない電気保安のための責任者である。
参考:Wikipedia

正直、「電気主任技術者とは」と調べると詳細について記載してあるものが多いですが、自分も実際に最初見たとき細かすぎて意味が分からないです。

電気主任技術者免状には以下の区分があり、それぞれ記載した範囲の電気工作物について選任をうけ、電気的設備の工事、維持及び運用に関する保安監督を行うことです。

簡単にいえば大きめの電気的設備の保安の監督をするのが電気主任技術者の仕事です。

下記3つの電気主任技術者の資格が分かれていますが、電気主任技術者を試験合格する際に必ず「法規」で勉強するので詳細は飛ばしますが、取得している資格によって扱える規模が変わってきます。

第一種電気主任技術者免状
すべての電気工作物

第二種電気主任技術者免状
170,000V未満の電気工作物

第三種電気主任技術者免状
50,000V未満の電気工作物(出力5,000kW以上の発電所を除く)

ここで1つでも覚えて欲しいのは『一般用電気工作物を除いては電気主任技術者の設置が義務づけられている』というこの義務が電気主任技術者の資格を取得する最大のメリットになります。

1-2.電気主任技術者の資格合格率8%

過去12年での第三種電気主任技術者の資格合格率は8.24%となります。

これは公認会計士よりも低い合格率となりまして、この合格率の低さが人手不足に直接的な原因となっています。電気主任技術者の資格合格率8%難易度が高いのでまずは電気工事士の資格を取得してから次に、第三種電気主任技術者を取得される方もいます。

電気保安業務に関する資格なので、難しいのはやむを得ないことです。
別の方法で取得可能ではありますが、試験合格の方がより詳しく専門的な知識を得ることができるかと思われます。

第三種電気主任技術者(電験三種)の資格試験には学歴や職歴など必要となる受験資格はないので、誰でも受験することができます。

第三種電気主任技術者(電験三種)の試験には科目別合格制度というものがあるので、一発で4科目合格でなくとも、3年以内で合格することは十分に可能な試験になります。

4科目というのは理論・機械・法規・機械の科目なりまして1科目や2科目からでも科目合格からスタートする方も多いです。

科目別合格制度とは?

試験の結果は科目別に合否が決まり、4科目すべてに合格すれば第三種電気主任技術者試験合格となりますが、一部の科目だけ合格した場合には科目合格となって、翌年度及び翌々年度の試験では申請によりその科目の試験が免除されます。
つまり、3年間で4科目の試験に合格すれば第三種電気主任技術者免状の取得資格が得られます。
参照:一般財団法人 電気技術者試験センター

ちなみに近しい資格としては電気工事士の資格がありますが、こちらは試験合格率は最近の試験では大体40%~50%を推移しています。

1-3.電気工事士と電気主任技術者(電験)の違いは?

電気工事士と電気主任技術者の違いを簡単にまとめると下記になります。

電気工事士・・・『電気設備の施工・工事の業務=保守・管理できない』
電気主任技術者・・・『電気設備の保守・管理の業務=施工・工事できない』

電気工事士は、電気の工事をする人になります。例えば身近でいうとクーラーなどの空調設備の工事や屋内の配線コンセントを設置する工事ような作業になります。

電気主任技術者は受変電設備や電気設備などの保守・管理を行うことが仕事、 マンションやビル・商業施設など多くの高圧受変電設備の保守・管理をすることが出来ます。

同じ電気を扱う職業ですが仕事内容は大きく異なるので、資格を取得する際には注意が必要になります。

 

2.電気主任技術者を活かしてできる仕事内容(働き方)

電気主任技術者を活かしてできる仕事内容(働き方)

電気主任技術者の仕事内容は簡単には「電気設備の保守・管理の業務=施工・工事できない」になります。

電気主任技術者の仕事内容の3つに分類すると下記メインとなります。

・電気設備の点検業務
・電気設備の故障修理対応業務
・電気設備の清掃業務

2-1.電気設備の点検業務

電気設備の点検業務は法律で定められた法定点検や、月次の定期点検などがあります。
また毎日、設備に異常がないか確認することもあります。

電気主任技術者の主な仕事は、電気設備の点検と保安です。
施設が大きくなるほど、電気設備も複雑になっていきます。
低圧高圧規模の太陽光発電所などでは電気主任技術者が一日に数ヵ所を回ることもあります。

2-2.電気設備の故障修理対応業務

電気設備に故障が発生した場合、専門の電気工事士に修理を依頼します。そして電気主任技術者は修理作業に立ち会い、修理作業の監督などを行います。
修理が終わった後も原因を究明して報告書を作成して報告することもあります。

2-3.電気設備の清掃業務

電気設備の点検時には、あわせて周辺の清掃作業も実施します。電気回路にゴミやほこりなどが付着すると、過剰に電流が流れて配線がショートして電気火災に繋がる危険性があります。事前に電気設備が故障してしまうことを防ぐために行います。

その他にも電気主任技術者の仕事は、電気設備異常発生時の緊急出動などもあります。
電気設備が24時間稼働している電気設備の管理する職場では、業務も24時間体制になることがあります。
電気主任技術者は、作業内容や勤務体制によって異なります。
その分責任が大きくとも非常にやりがいの仕事と言えます。

3.人材不足の電気主任技術者のキャリアアップの仕方

人材不足の電気主任技術者のキャリアアップの仕方転職

第三種電気主任技術者は、2045年に想定需要に対して約4000人が不足すると言われています。不足している原因は、業務ビル建設の増加や、大規模な再生可能エネルギー発電所の増加、高齢者層の退職などと言われています。

このように、電気主任技術者の就職先は無くなることはなく、就職や転職に有利といえる職業になります。

例えば、工場や商業施設で必要ですし、通信会社の設備管理の仕事などもあります。また、ホテルや病院・大学・ビルなど電気を使っている施設では、必ず保守・管理が必要になってきますので、電気が使われている場所にはなくてはならない存在となります。

ここでは下記4つの転職先についてご紹介します。

・ビル・商業施設・工場の建設会社
・再生可能エネルギー業界
・電気保安協会
・独立開業

ビル・商業施設・工場の建設会社や運営会社

ビルや商業施設などは身近にある建物のために親和性が高く、勤務地も非常に多くありますので希望の勤務地を選びやすいのがメリットとなります。

具体的な業務内容の一部として下記があります。

◇施設内を巡回し、設備の点検
◇計器類の数値のチェック、設備日報の記入
◇緊急時の一次対応
◇外注業者の選定・発注・手配
◇改修工事の立会

ただ、業務形態によりますが土日も商業施設などは運営していますので、土日休みは望むことは難しいです。またビルや工場の場合は一日中稼働している場合は夜勤勤務なども場合によってはあるので事前に確認が必要となります。

再生可能エネルギー業界

2012年のFIT制度(固定価格買取制度)と共に特に太陽光発電所の建設が近年拡大している業界になります。
求人は非常に幅広くあり、第二種電気主任技術者を最近取得された方も「最近、未経験でも電験2種を勉強して何とか取得したので転職したいです」とご相談される方も多いです。

遠隔監視システムを導入している会社は自宅兼事務所を構えて運営しているところもあるので最近流行りのテレワークを既に2012年以降導入されています。

デメリットとしては太陽光の特高発電所については山奥やゴルフ場の跡地等に建設されることが多いために、付近に第二種電気主任技術者がいないために引越しが伴うことがあります。

最近は太陽光発電所は家の上に設置されていて身近になってきましたので、保守管理の仕事が増加傾向で電気主任技術者不足の一番の要因です。

採用は実務経験の有無にも関わってきますが、60代以上でも採用企業は多くあります。未経験でも資格をもっているだけで重宝されるケースもありますので現在一番需要がある業界です。

電気保安協会

ひと昔は民間企業の電気保安業務への参入が認められていませんでしたが、今は電気保安協会以外では対応することができませんでした。そういった背景があるために、電気保安協会は電気保安に関する技術力が高いです。今よりもスキルを高めたい電気主任技術者は電気保安協会へ転職されてスキルアップをされるケースがあります。

電気保安協会は全国に10ヶ所あり、募集条件は異なります。電気保安協会へ転職してキャリアアップしたいと考える方は、まずは転職サイトなどでも求人が掲載されているので保安協会の募集内容などを確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

独立開業

電気主任技術者の資格を活かし、独立開業する選択肢もあります。
個人の力量次第にはなりますが、保有する案件数次第では年収1000万円も可能になります。

独立開業で年収1000万円を目指すには営業力が必要になります。
今まではもちろん現在の会社が仕事を取ってきたことが多いですが、独立開業するとなると自分で仕事を取りにいかないともちろん仕事はありません。

意外かもしれないですが、必要なのは技術力よりも営業力になります。
当然ですが、売上が出たとしても工事に関わる機材や交通費、家賃など経費がかかるので1000万円以上が必要になるのは言うまでもないです。

もちろん前提としては開業資金や税金まわりの知識、実務経験を積んで自分一人ですべて技術者としての経験は必要に今後独立開業を検討しているのであれば、今のうちから技術力と営業力をつけることを想定して仕事をしてみてはいかがでしょうか。

 

4.電気主任技術者で転職活動をするとき気をつけること

電気主任技術者で転職活動をするとき気をつけること

転職に有利であることは分かりましたが、電験三種の実務経験が無いと転職することはできないのでしょうか?ここでは、転職先を探す際に気を付けることをご紹介します。

とりあえずのハローワークで求人を探さない

まず第一に「とりあえずハローワークで求人を探さない」ことです。ハローワークで仕事を探してはいけないという意味ではなく、電験三種に求人は、ハローワークには少ないので、時間と労力を使うのであればインターネットの手軽に転職サイトでの求人情報を探す方が良いということです。

また、求人を紹介してくれる転職エージェントから求人紹介をもらう方法も同様に案件数が多く、転職のアドバイスをもらいながら一人で転職活動をするよりも、相談しながら転職活動ができるので不安も少なく進めることができます。

さらに転職エージェントの方が成功報酬になっているので、求人を出している会社にとっても良い人材だけを集めることができます。そのため、ハローワークには求人を出さず、転職サイトや人材紹介サイトだけで募集をかけている会社も少なくありません。

では次に、その転職エージェントについておすすめを下記よりご紹介します。

キャリアアップするためのおすすめ転職エージェント

結論としては求人情報をいち早く取得できる環境を整えておくことがキャリアアップの近道になります。

キャリアアップするためには現職残る選択肢ももちろんありですが、転職市場を知っておくことも必要になります。

『現在の電気主任技術者の採用ニーズや年収帯、勤務地などを把握していますか?』
もし1つでも分からないままに転職する、もしくは現職に残る選択をしているのであれば大きな間違いになります。

転職サイト自体に大きな差はあまりなく、それよりもどれだけ早くよい求人情報を取得できているかで変わってきます。

電気主任技術者の仕事については高齢化に伴う後任の求人ニーズが今後多くなってくるために、いかにしてそのニーズを認識しておけるかになります。
また、現職と比較してみて条件などを比較することで今後のキャリアアップの参考にもなります。
具体的な今後の行動することとしては下記3点になります。

①実績も豊富な大手転職サイトにいくつか登録
②新規求人を常にメールで届くように設定
③情報しながら自分の理想の転職軸を設定

この方法であれば働きながらでも今後のキャリアアップについて検討ができます。

多くの転職成功した方は数年前から転職サイトに登録しておいていざという時に情報収集が完了しているのでより良い条件の企業へ転職ができます。

まだ自分が何も動いていないのであれば後回しはなしにしましょう。
ここまで読んで頂いた方は今ここで始めて他の人に差をつけましょう。

電気関連に強い転職サイト・転職エージェント3選!

リクルートエージェント|転職実績No.1・顧客満足度No.1
※最大級の転職サイトで案件が紹介されるので、まずは、ここには必須で登録しておくと良いです。

パソナキャリア|キャリアアドバイザーの親身で丁寧なサポート
電気主任技術者で転職活動をするとき気をつけること※ここだけの求人もあるので、希望条件に見合ったものを選べます!

JAC Recruitment|大手求人、非公開求人が豊富!
※エンジニアなど幅広い領域に対応しているので、登録しておくのもあり!

「電気主任技術者」の資格を取得した方や検討している方はいま非常に伸びている仕事が多いので、今後も勉強しながらでも、仕事をしながらでも転職市場の把握を同時並行することをおすすめします。

まとめ

今回は【電気主任技術者(電験)の仕事内容・キャリアアップまとめ】と題して電気主任技術者を活かしてできる仕事内容や人材不足の電気主任技術者のキャリアアップの仕方などをご紹介させて頂きました。

・電気主任技術者は電気設備の保守・管理の業務
・電気主任技術者のキャリアアップは転職エージェントへ相談

電気主任技術者は社会貢献の高い仕事ばかりです。身近な電気設備から大規模な発電所まで幅広く、何気なく日常で使っている電気ですが「電気主任技術者」が日本の電機業界を背負っているといっても過言ではないです。

よく読まれる記事一覧

1

転職相談者 「転職を今はしないが、転職サイトや転職エージェン ...

2

転職相談者20代で転職しようと思っているけど何から始めたらい ...

3

転職相談者 「転職しようと思ったけど何から活動の進め方が分か ...

-電気保安

Copyright © 転職の準備.com , All Rights Reserved.